シンガポールのお正月(旧暦 陰暦の1月1日から15日まで)に欠かせない料理が、このユーシェン(Yu Sheng・魚生)です。

「魚生」の発音Yusheng(ユーシェン)は、富が増える事を意味する「余升」の発音Yusheng(ユーシェン)と同じである事から縁起ものとして考えられています。

料理自体は、野菜の上に生の魚をのせたものですが、食べる前の行為が特徴的。

運ばれてきた料理を中心に、テーブルを取り囲んだ皆が、専用の長いお箸を持ち立ち上がります。

お皿の中の具材を上に持ち上げかき混ぜますが、この時にローヘイと口にしたり、自分の希望を口にします。

この時に口にするローヘイ(捞起)という言葉は、広東語で下から上に持ち上げ投げる事を意味します。

元来、漁師が魚を引き上げる動作のことを指していた様です(幸運を引き上げるという意味)。

それぞれの材料が意味するところは下記です。

魚・・・・・・1年を通して裕福
ポメロ(大きなミカンの1種)・・・・・・大吉・幸運
胡椒・シナモン・・・・・・よりお金や価値あるもの
オイル・・・・・・全ての方向からお金が届く 1万倍の利益が増える
人参・・・・・・商売(ビジネス)上の幸運
緑の大根・・・・・・永遠の若さ
白い大根・・・・・・ビジネスの成功と職場での昇進
潰したピーナッツ・・・・・・金銀で家が満たされる 永遠の若さ
ゴマ・・・・・・商売(ビジネス)が栄える
薄い揚げ物・・・・・・大きな富 金の床

現在行われているユーシェンは、シンガポールのレストランが始めたと言われていますが(マレーシアが起源とする説もあり)、近年は甘さも控えめになり、日本人にも食べやすくなりました。

また、食中毒防止の為に、生魚の代わりにアワビやスモークサーモンも使用するお店も増えました。

今回5人で囲んだのは、幸福潮州魚生 48シンガポールドル++です。

前菜代わりに食べるという感じです。

こちらは生魚の代わりにアワビを使用していました。

本来は正月(旧正月)から行うユーシェンですが、年が明ける前から料理として出すレストランもあります。

皆さんもぜひ1度試してみてはいかがでしょうか?

Swatow Restaurant(汕頭酒樓)
Block 181 Toa Payoh Lorong 4 #02-602 Singapore 310181
08:00-22:30
電話:6363-1717